断熱性能に左右される2階リビングの快適さ

新築一戸建て2階リビングの間取りづくりで、最も失敗したと感じる一番の理由は夏場の「暑さ」です。

新築後、多くの場合で家を引き渡されるのは年度末の時期ですが、これは仕事上の理由であったり、子供の進学の影響であったりする時期が多いという理由からです。

2階リビングの間取りといっても、初めて新築に入居する時は、早春の暖かい住み心地の良い季節ですから、とても満足する住まいだ感じることが多いと思いますが、春先を迎え、夏場にさしかかると、「暖かさ」が「暑さ」に豹変し、2階リビングがとても住みにくくなってしまうケースが多く、これが2階リビングに失敗した…そう感じ始めるタイミングなのです。

本物の夏場を迎えると、エアコンを24時間稼働し続けても暑く感じてしまうくらい…

その影響を最も受けるのはリビングキッチンにある食品で、エアコンを止めるとお米や果物が傷んでしまいますから、食材はすべて冷蔵庫へしまわなければならない…
そういう事態が起こってしまいます。

なぜそこまで暑くなってしまったのでしょうか。

1階ではなく2階にリビングがある…

それだけで部屋は暑くなってしまうわけなのですが、その他にも次のような理由があるからなのです。

リビングが南側に面していて、日差しを遮るものがなかったり、天井が勾配天井になっていて、屋根に受けた直射日光が2階リビングにダイレクトに伝わることが問題だったりします。

しかし、実はリビングが厚くなってしまう最も大きな原因は断熱性能が低いことなのです。

最近の家づくりは気密性能ばかりが注目されていたので、夏の暑さ対策はエアコンに頼るといった単純なもの…。

でも、これからは省エネも考えて暑さ寒さ両面から断熱対策が重要になってくることは間違いありません。

南側の窓に断熱性能の優れた窓をもうけたり遮熱フィルムを張ることで、リビングの室温の上昇をある程度抑えることができますが、すでに断熱性能が劣っている場合は、新たなリフォーム工事が必要です。

そうならないためにも、2階リビングの間取りを検討する際は、十分すぎるくらいの断熱計画が大切なのです。


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